寒い季節になると無性に食べたくなる「カニ」。でも、知っているようで意外と知られていないことが多いのをご存じですか?
実はタラバガニは“カニじゃない”とか、オスとメスで味が違う、焼くと甘みが増す理由など、知ればもっと美味しく感じられる話がいっぱい。
この記事では、食卓でちょっと自慢できる「カニの豆知識」を10個ご紹介します。食べる前に読めば、あなたも“カニ博士”になれるかも?
【1】タラバガニは“カニじゃない”?
実はタラバガニは、分類上「ヤドカリの仲間」なんです。
見た目はカニでも、脚が8本しかない(本来のカニは10本)ため、正式には“ヤドカリ科”。
一方のズワイガニは本物の“カニ”に分類されます。
「タラバガニ=ヤドカリ、ズワイガニ=真ガニ」——この事実に驚く人、多いです!
❄️【2】冬にカニがおいしくなる理由
寒くなると海水温が下がり、カニは身を守るために糖分(グリコーゲン)を蓄えます。
この糖分が“カニの甘み”の正体。
つまり、寒い冬ほどカニは甘くておいしいんです。
「冬の味覚」と呼ばれるのは、ちゃんと科学的な理由があるんですね。
🌊【3】ズワイガニの名前の由来
ズワイガニの“ズワイ”は、古語の「すわえ(細長い枝)」から来ています。
その名の通り、脚が長くて細い姿が特徴。
一方で、地方によって名前が違い、
- 福井県では「越前ガニ」
- 鳥取県では「松葉ガニ」
- 京都府では「間人(たいざ)ガニ」
と、ブランドごとに呼び名が変わります。
🧭【4】オスとメスで味も違う?
ズワイガニはオスとメスで味が大きく違います。
- オス:身が多く食べ応えあり(“松葉ガニ”“越前ガニ”はこちら)
- メス:内子(卵)・外子が絶品で濃厚(“セイコガニ”“香箱ガニ”)
特にメスは漁期が短く、わずか2か月ほどしか食べられない“冬の宝石”なんです。
🍽【5】冷凍カニでも“美味しさを見抜く”コツ
通販の冷凍カニは、「急速冷凍」されているものが美味。
氷の膜が薄く、カニ本体が透けて見えるものは“冷凍焼け”していません。
逆に、霜が白く厚くついているものは乾燥して味が落ちているサインです。
👉 買う前に「氷の透明度」をチェック!
🌍【6】タラバガニはロシア産が多い?
日本で売られているタラバガニの約7割以上はロシア(オホーツク海)産。
ただし、近年は資源保護のために漁獲量が減っており、価格も上昇中。
一方、北海道産は品質が安定しており、身が詰まって甘みが強いと人気です。
💡【7】カニのオスは“右利き”が多い?
意外にも、タラバガニのハサミ(爪)は右が大きい個体が多いんです。
これは“利き手”のようなもので、右のハサミを主に使って獲物を掴むため。
まるで人間みたいですね。
🕰【8】カニの“脱皮”は命がけ
カニは成長のために何度も脱皮しますが、その直後は殻が柔らかくて無防備。
敵に襲われるリスクが高く、自然界では命がけのタイミング。
このため、漁期によっては“身入りが悪い時期”があるのも納得です。
🔥【9】焼きガニにすると甘みが増すワケ
カニを焼くと、アミノ酸と糖が「メイラード反応」を起こし、香ばしい旨みがアップ。
つまり、焼くことでカニの甘さが“倍増”するんです。
炙りタラバや焼きズワイが人気なのも科学的に納得。
🎁【10】“脚の太さ”だけで選ぶと損する?
通販では「脚が太い=うまい」と思われがちですが、
実は身の入り方や冷凍方法のほうが重要です。
太くてもスカスカなカニもあれば、細くてもぎっしり詰まったカニも。
プロは“重量”と“ボイル状態”で判断しています。