唐揚げ・竜田揚げ・フライドチキンの違いをマスター!初心者向け簡単解説

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「唐揚げ」「竜田揚げ」「フライドチキン」――どれも似ているけれど、実は作り方も味も少しずつ違います。


この記事では、それぞれの特徴を初心者にもわかりやすく整理。


味付けや衣、揚げ方のポイントを比較しながら、家庭でも失敗せずにカリッと仕上げるコツを紹介します。


これを読めば、あなたも“揚げ物マスター”への第一歩を踏み出せます!

唐揚げ・竜田揚げ・フライドチキンの違いをざっくり解説

からあげ

まずは違いを簡単に!3つの揚げ物を一言で言うと?

見た目はどれも「揚げた鶏肉」ですが、唐揚げ・竜田揚げ・フライドチキンにはそれぞれ個性があります。


簡単に言うと——

  • 唐揚げ:家庭の味。シンプルで飽きがこない。
  • 竜田揚げ:和風の香りとサクサク食感が魅力。
  • フライドチキン:スパイスの香りが食欲をそそる洋風タイプ。




唐揚げはもともと「何も付けずに揚げる」素朴な料理が始まりでした。


今では下味を付けて粉をまぶしたスタイルが一般的です。


竜田揚げは、醤油とみりんで味を染み込ませ、片栗粉で包むことで「香ばしくカリッと」仕上がります。


そしてフライドチキンは、小麦粉とスパイスをたっぷり混ぜた衣で包み、ジューシーでパンチのある味に。まさに食卓の主役級の存在です。

味・衣・揚げ方の基本をまとめてチェック

味付けの違い

  • 唐揚げ:あっさり&家庭的な味わい。下味は軽めで素材の旨味を生かします。
  • 竜田揚げ:醤油とみりんでじっくり漬け込み、しっかり濃い味。和風の香ばしさが魅力です。
  • フライドチキン:スパイスが主役。刺激的でジューシーな洋風テイスト。

衣の違い

  • 唐揚げ:小麦粉や片栗粉を使い、ふんわり軽い食感。
  • 竜田揚げ:片栗粉オンリーで、パリッとしたサクサク食感。
  • フライドチキン:小麦粉+スパイスの衣で厚みがあり、噛むたびに香りが広がります。

揚げ方の違い

  • 唐揚げ・竜田揚げ:一度揚げで軽めに仕上げるのが基本。
  • フライドチキン:二度揚げして外はカリカリ、中はジューシーに。プロの味に近づきます。

同じ「揚げ物」でも、作り方ひとつで味も食感もガラッと変わります。
気分に合わせて、あっさり派なら唐揚げ、和風派なら竜田揚げ、ガッツリ派ならフライドチキンを選ぶのがおすすめです。

唐揚げとは?家庭でおなじみの定番揚げ物

からあげ定食

唐揚げの意味と特徴をわかりやすく

日本の食卓でおなじみの「唐揚げ」。


今ではお弁当やおつまみの定番ですが、もともとは「空(から)揚げ」と呼ばれ、味を付けずにシンプルに揚げる料理でした。

時代とともに進化し、現在の唐揚げは下味をしっかりつけた鶏肉に、片栗粉や小麦粉をまぶしてカラッと揚げるスタイルが主流です。


外はサクサク、中はジューシーな食感が人気の理由。

また、鶏肉だけでなく魚や野菜などでも作ることができ、アレンジの幅が広いのも魅力です。


家庭ごとに味付けや衣の配合が異なり、「我が家の唐揚げ」があるのも、この料理の楽しいところですね。

醤油ベースの下味がポイント

唐揚げの美味しさを左右するのは、なんといっても醤油ベースの下味


ここににんにくと生姜をプラスすると、香ばしさと旨味が一気にアップします。

この調味液をしっかり揉み込むことで、揚げたあとも中までしっかり味が染み込み、噛むたびに旨味がじゅわっと広がるのが魅力。


短時間でも味は付きますが、一晩漬け込むと格段に深みが増し、プロ顔負けの味わいに。

まさに「下味が命」といえるのが、唐揚げの奥深いところです。

小麦粉や片栗粉をどう使う?衣のコツ

唐揚げの“カリッと感”や“しっとり感”を左右するのが、実は衣の粉選びです。

  • 小麦粉を使うと…しっとり柔らかい口当たり。
  • 片栗粉を使うと…カリッと軽い食感に。
  • ミックス使いなら、外はサクッと中はジューシーな“いいとこ取り”が楽しめます。




衣をつけるときは、粉をまんべんなく薄くまぶすのがコツ。


余分な粉をしっかり落とすことで、油を吸いすぎず軽い仕上がりになります。

ほんのひと手間で、プロ顔負けの食感が生まれますよ。

地域で違う「ご当地唐揚げ」も紹介

日本各地には、地域ごとの特色を生かした「ご当地唐揚げ」が数多く存在します。


たとえば北海道の道南地方では、「ザンギ」と呼ばれる唐揚げが有名で、にんにくや生姜をしっかり効かせた濃い味付けが特徴です。


一方、沖縄では「グルクン」という魚を使った唐揚げが親しまれています。


また、大分県中津市は「唐揚げの聖地」として知られ、街中には多くの唐揚げ専門店が立ち並んでいます。

このように、各地域の食文化や特産品と結びついたご当地唐揚げは、一口食べるだけでその土地の魅力を味わうことができます。

竜田揚げとは?サクサク食感の和風スタイル

豚肉の竜田揚げ

名前の由来と歴史をかんたんに解説

「竜田揚げ」という名前には、実は2つの由来があると言われています。

1つ目の説:奈良県の竜田川説

秋になると紅葉が水面を染める竜田川。その美しい赤色が、竜田揚げの“こんがりとした色合い”を思わせることから名付けられたとされています。まるで秋の風景をお皿の上に閉じ込めたような名前ですね。

2つ目の説:旧日本海軍「龍田」説

もう一つは、旧日本海軍の艦船「龍田」で供されていた揚げ物が評判となり、船員たちに愛されたことから全国に広まったという説です。

どちらの説にもロマンがあり、竜田揚げが単なる料理ではなく、日本の歴史や文化に根ざした一品であることが伝わってきます。

片栗粉だけで作る衣のサクサク感

竜田揚げと聞いて真っ先に思い浮かぶのが、サクッと軽い衣の食感


この“軽さ”こそが、竜田揚げの最大の魅力です。

一般的な唐揚げは、小麦粉と片栗粉をブレンドして作りますが、竜田揚げは片栗粉だけを使用。


だからこそ、衣が厚くなりすぎず、ひと口噛めば「カリッ」「サクッ」と音がするほど軽やかに仕上がるのです。

この違いが、唐揚げとの最大の差。


衣ひとつで、ここまで食感が変わるのは面白いですよね。

醤油+みりんの下味でしっかり味わう

竜田揚げの美味しさを語るうえで欠かせないのが、下味の深さです。


ベースとなるのは、醤油×みりんの黄金コンビ。

醤油のコクと塩気が肉の旨味を引き出し、みりんのほんのりした甘さが全体を包み込みます。


この絶妙なバランスが、揚げたあとも中までジューシーで香ばしい味わいを生み出す秘密です。

味を付けないことも多い唐揚げと比べると、竜田揚げはひと口目から“しっかり旨い”。


ご飯が止まらなくなるほどの味わいは、まさに和食の完成形といえます。

鶏肉だけじゃない!魚にも合う竜田揚げ

さばの竜田揚げ

竜田揚げといえば鶏肉のイメージが強いですが、実は魚とも相性抜群!


サバやアジなどの青魚を使えば、香ばしくて風味豊かな竜田揚げが味わえます。

魚は下味の醤油やみりんがよく染み込み、揚げると外はカリッ、中はふっくら


噛むたびに旨みが広がり、思わずご飯やお酒が進む美味しさです。

家庭の定番おかずとしてはもちろん、和食店でも人気のメニュー。


鶏肉だけにとどまらず、食材を変えて楽しめるのも竜田揚げの奥深さですね。

フライドチキンとは?スパイス香る洋風唐揚げ

フライドチキン

フライドチキンのルーツと日本での広がり

フライドチキンは、アメリカを代表するソウルフードのひとつ。


スパイスが香る衣と、噛むとあふれるジューシーな肉汁が魅力です。

そのルーツは、西アフリカからアメリカへ渡った移民たちの家庭料理にあります。


彼らが鶏肉に下味を付けて揚げた料理が、南部で独自のスタイルへと進化し、今では世界中で愛される定番メニューになりました。

日本で本格的に広まったのは1970年代。


ファーストフードの登場がきっかけとなり、「フライドチキン=特別なごちそう」という文化が生まれました。


特にクリスマスには、家族で楽しむ“ハレの日の味”として定着。


今や日本独自の食の風物詩といえる存在です。

小麦粉+スパイスで濃厚な味に

フライドチキンの一番の魅力は、なんといってもスパイスの香りと刺激的な味わい


衣には小麦粉やパン粉に加え、塩・黒コショウ・パプリカ・ガーリックパウダーなどのスパイスがたっぷり使われています。

これらが絶妙に混ざり合うことで、鶏肉の旨味を引き立てつつ、濃厚でパンチのある味わいに。


ひと口食べれば、唐揚げや竜田揚げとはまったく違う“異国の風”を感じられます。

さらに、小麦粉を使った衣はカリッと香ばしく、かじるたびにサクッと音がするほど。


スパイスの香りと食感のハーモニーが、フライドチキンを世界中で愛される理由です。

二度揚げでカリッとジューシーに

フライドチキンをおいしく仕上げる秘密は、ずばり“二度揚げ”にあります。

まずは低温の油でじっくり火を通し、鶏肉の中までしっかり温めます。


次に高温でサッと揚げることで、表面がカリッと香ばしく、中はジューシーに。


この温度差が生み出す絶妙な食感こそ、フライドチキンならではの魅力です。

日本の唐揚げや竜田揚げではあまり見られない調理法で、よりリッチで満足感のある味わいが楽しめます。
ひと口食べれば、「これぞ本場のフライドチキン!」と感じるはずです。

日本風アレンジと人気チェーンの特徴

ファーストフードに喜ぶ女性

日本のフライドチキンは、アレンジの豊富さが魅力のひとつです。


マヨネーズや甘辛ソースをかけて味を変えたり、和風スパイスや醤油・みりんベースの下味で竜田揚げ風に仕上げることもあります。


そんな“日本流フライドチキン”は、海外のものとはひと味違う親しみやすさがあります。

人気チェーン店では、それぞれスパイスや衣の「秘伝レシピ」を持ち、ブランドごとに個性を競い合っています。

特にクリスマスシーズンには、限定メニューが登場し、家族で楽しむ年末の定番料理として定着しました。

こうした日本ならではの工夫が、フライドチキンを単なる洋食ではなく、“日本のごちそう”へと進化させているのです。

3つの違いを比較!どれがあなた好み?

揚げもの比較表


初心者でも失敗しない!揚げ物をおいしく作るコツ

さばの竜田揚げ

家で唐揚げをカリッと仕上げるコツ

唐揚げをカリッとジューシーに仕上げる秘訣は、実は「衣」と「温度」にあります。

まず衣は、小麦粉と片栗粉を1:1の黄金バランスで。


小麦粉のしっとり感と片栗粉のサクサク感が合わさり、まるでお店のような食感になります。

下味は30分以上漬け込むことで、肉の中までしっかり味が染み込み、噛むほどに旨みが広がります。


そして揚げ油の温度は170〜180℃がベスト


温度が下がるとベタつき、上がりすぎると焦げやすくなるため、一定温度を保つのがコツです。

この3つのポイントさえ守れば、誰でも“外はカリッ、中はふっくら”の絶品唐揚げが作れます。

竜田揚げをべたつかせない裏ワザ

竜田揚げをサクサクに仕上げるコツは、じつは「片栗粉の扱い方」にあります。

まず、鶏肉(または魚)に醤油とみりんで下味をしっかりつけたら、片栗粉をまぶす際に手のひらで軽く押さえながら薄く均一につけましょう。


厚くつけすぎるとベタつきの原因になるため、あくまで“薄衣”が基本です。

さらに、揚げる前に衣を少し乾かすのも大事なポイント。


余分な水分が飛びやすくなり、カラッとした仕上がりになります。

食材は油に一度にたくさん入れず、少しずつ入れることで衣がはがれにくく、まるでお店のようなパリッと軽い食感が楽しめます。

フライドチキンの衣をカリカリにするコツ

フライドチキンのあのカリカリ衣を作るコツは、ずばり二度揚げにあります。

まずは160℃前後の低温でじっくりと揚げ、鶏肉の中までしっかり火を通します。


次に190℃の高温でサッと揚げると、外はカリッと香ばしく、中はふっくらジューシー。


この“温度差”が、プロのような仕上がりを生み出すポイントです。

さらに、小麦粉とスパイスを混ぜた衣を手でギュッと押し付けるように付けると、ザクザク感がアップします。


スパイス入りの粉が油と反応して香ばしさを引き立て、まさに“本格派フライドチキン”の完成です。

温度管理・油の使い方をやさしく解説

揚げ物をカラッとおいしく仕上げる最大のコツは、油の扱い方にあります。

まずは油の量と深さをしっかり確保しましょう。


食材が油にしっかり包まれることで、ムラなく中まで火が通ります。

温度を確認するときは菜箸でチェック


箸先から細かい泡がスッと立ったら、まさに“揚げごろサイン”です。

一度にたくさん入れると油の温度が下がってしまうので、少量ずつ丁寧に


これだけで、衣がベタつかずサクッと仕上がります。

使い終わった油は、冷ましてからこして保存すれば再利用も可能。


ほんの少しの工夫で、揚げ物がぐんとプロの味に近づきます。